移動介護従事者の名義を使った架空請求事件 その2
市の発表資料を以下に引用します。
移動介護従事者を目指す人にとっては、知っておいたほうがいい事件であると思います。
横浜市障害者移動支援事業(移動介護事業)等において架空請求を行った事業所の登録取消等について
1 概要
横浜市障害者移動支援事業者として登録している事業所が、活動休止中の移動介護従事者の名前を使って移動介護を実施したように偽り、横浜市に対して「地域生活支援サービス費」等の架空請求をしていたことについて、2008年(平成20年)10 月31 日に記者発表しました。
その後の調査により、当初発表した架空請求のほかに、移動介護従事者24名の名前を無断で使用して架空請求(水増し請求)していたことが判明し、架空請求額の総額が
4236万3045円になることが確認できました。
こうした不正な請求の実態が認められたため、移動支援事業を実施する事業者の登録を取り消すこととしました。
2 架空請求額等
前回記者発表後の調査により、移動介護従事者24名の名前を使って、実際には活動していない時間帯に移動介護を実施したかのように偽って、水増しして架空請求していた事実が判明しました。
前回発表した移動介護従事者ー9名分1416万5366 円を含めて、架空請求額総額と架空請求期間は次のとおりです。
①架空請求額 総額4236万3045円(4,810件)
*内訳 移動支援事業分 23,85万3,242 円 (2,581 件)
居宅介護事業分 18,509,803 円 (2,229 件)
②架空請求期間 平成17 年8月~2008年(平成20年)8月
*事業所を開設した平成17 年8月当初から架空請求していたことが判明。
【参考】前回発表内容(2008年(平成20年)10 月31 日)
移動介護従事者9名が活動休止中であった期間に、移動介護を実施したかのように偽って、架空請求したもの。
①架空請求額 14,165,366円(2,181件)
*内訳 移動支援事業分11,013,901 円 (1,873 件)、居宅介護事業分3,151,465 円 (308 件)
②架空請求期間 平成18 年6月~2008年(平成20年)8月
3 移動支援事業所の登録取消
(1)登録を取消す事業所
・事 業 所 名 ケア&サポートはうす ウイズ横浜(管理者 西村 昭夫)
・事業所所在地 横浜市港北区篠原西町19 番12 号ミヤタハウス104 号
・事業所開設者 合資会社 ウイズユウ 無限責任社員 大岩 誠
・移動支援事業開始 平成18 年10 月(事業所開設は平成17 年8月)
*神奈川県が「居宅介護」及び「訪問介護」の事業者指定の取消を行うこととしています。
(2)取消通知日
2009年(平成21年)3 月24日(火)
(3)取消日
2009年(平成21年)4月24日(金)
4 今後の対応
移動支援事業所登録の取消により、現在、当該事業所からサービス提供を受けている障害者の方々の生活に支障のないように、今後ほかの移動支援事業所でサービスを受けられるよう、指導していきます。
事業所開設者に架空請求額の返還を求めており、分割による返還が開始されています。
(2月末返還額935,500 円)また、今後、刑事告発をする予定です。
記者発表資料
2009年(平成21年)3月24日
健康福祉局 障害福祉課
参 考
横浜市政記者、横浜ラジオ・テレビ記者 各位
横浜市障害者移動支援事業(移動介護事業)等における架空請求について
1 概要
横浜市障害者移動支援事業者として登録している事業所が、活動休止中の移動介護従事者9名の名前を使い、移動介護を実施したように偽って記録を作成し、これをもとに横浜市に対し「地域生活支援サービス費」等の架空請求をしていたことが判明しました。
(1)架空請求をした事業者
・所 在 地 横浜市港北区篠原西町19 番12 号 ミヤタハウス104 号
・事 業 者 合資会社 ウイズユウ
・事 業 所 名 ケア&サポートはうすウィズ横浜
・事業所代表者・サービス提供責任者(合資会社無限責任社員) 大岩 誠
・事業所管理者 西村 昭夫
・事業開始 平成18 年10 月(事業所開設は平成17 年8月)
・その他実施事業 居宅介護事業、介護保険事業
(2)架空請求額等
・架空請求額 14,165,366円(2,181件)*10 月30 日現在
(内訳)移動支援事業分11,013,901 円(1,873 件)、居宅介護事業分3,151,465 円(308 件)。
・架空請求期間 平成18 年6月~2008年(平成20年)8月
* 架空請求額、架空請求期間とも、事業者の申告による平成18 年6月~2008年(平成20年)8月の
9名分であり、このほかに不正請求がないかを含め、現在精査の作業を進めていますので、今後変動の可能性があります。
2 経過
○2008年(平成20年)9月4日
匿名の方から健康福祉局障害福祉課に、「当該事業者が、横浜市が定めた資格要件がない者にガイド
ヘルプをさせている」との情報提供がありました。
○9月5日~10 月6日
当該事業所への実地調査・ヒアリング1回、当該移動介護従事者と利用者へのヒアリング1回を行い、当該移動介護従事者が無資格であることを確認しました。
また、調査の中で、利用者がサービス提供を受けていた移動介護従事者の名前と横浜市に報告されていた移動介護従事者の名前に食い違いがあるため、報告書類等について調査を行いました。
○10月7日~10月24 日
当該事業所への実地調査・ヒアリング3回、移動介護従事者へのヒアリング1回を行う中で、事業所代表者(大岩 誠)と管理者(西村 昭夫)が、事業所に登録はしているが活動していない移動介護従事者の名前を使い、移動介護を実施したように偽って記録を作成し、架空請求していたことを認めました。
○10月29日
事業所代表者と管理者へのヒアリングを行い、関係資料の提出を受け、架空請求の期間等について聞
き取りにより確認しました。
これに基づき、障害福祉課において、当該事業所が実際に取得した架空請求額の確定作業に着手しました。
記者発表資料
2008年(平成20年)10月31日
健康福祉局 障害福祉課
3 不正請求の方法
地域生活支援サービス費等の請求は、月ごとにまとめて、パソコンを使って「国保連支払システム」に請求データを送信することにより行います。
当該事業所は、その際に、移動介護を実施していないのに、登録ヘルパーのうち活動を休止したまま名前だけが残っているヘルパー9名の名前を使い、移動介護を実施したことにして、架空の実績を入力し、地域生活支援サービス費等を請求していたものです。
また、架空の実績をつくるため、当該事業所と利用契約している障害者の名前を使い、その障害者が当該事業所の移動介護利用をしていない時間帯に移動介護を利用したことにしていました。
こうして、ヘルパーにも、障害者にも、名前が使われたことに気づかれずに、架空請求を繰り返していたものです。
4 動機と架空請求額の使途
架空請求の動機などについて、事業所代表者は、「ヘルパーを確保するために時給単価を高く設定したことにより、採算が合わなくなり、架空請求をしてしまった。
ヘルパーの人件費や交通費、事務所経費や福祉車両の購入費に充てた。」と言っています。
5 今後の対応と再発防止策
(1)他に不正がないかどうかを含め、引き続き調査を進め、架空請求額が確定次第、当該事業者に対し、全額返還を求めます。
(2)架空請求があったことをもって、移動支援事業の事業所登録の取り消しを行います。
関係法令に関わることについては、神奈川県等と連携して対処してまいります。また、刑事告訴については、神奈川県警に相談してまいります。
(3)事業所登録の取り消しにより、現に当該事業所から移動介護サービスの提供を受けている障害者の生活に支障がないように、他事業所への移行をサポートしていきます。
(4)移動介護を実施している事業所への実地指導を順次行い、制度が適正に運用されるよう取り組んでまいります。
5 参考
(1)横浜市障害者移動支援事業(移動介護事業)の概要
(2)横浜市障害者移動支援事業の仕組み
(3)横浜市障害者移動支援事業実施要綱
事業者
利用者
横浜市
国保連支払システム
請求
支払い
事業者登録
①支給申請
②支給決定
③受給者証発行⑤サービスの利用・提供
④サービスの利用申込・受諾・契約(代理受領)
利用者負担決定
利用者負担額支払い
事業者情報登録
支給決定情報登録
参考資料
横浜市障害者移動支援事業の仕組み
1 移動支援事業の決定からサービス提供までの流れ
① 利用者は横浜市(区)に、移動支援事業の利用支給を申請
↓
② 区は対象要件を審査した上で、支給決定を行う。
(利用者負担上限、サービス種類、利用時間数の決定)
↓
③ 区は利用者に「受給者証」を発行。
↓
④ 「受給者証」基づき、利用者が事業者を選択して契約。
(契約書・重要事項説明書等の取り交わし、サービス実施日程等の調整等)
↓
⑤ 利用者の利用申込に基づき、事業者が移動介護従事者を派遣してサービスを提供。
2 サービス提供終了後から請求までの流れ
① サービス提供後、「横浜市移動支援事業サービス提供報告書」に実績日時を記入し、
利用者とヘルパーで押印。また、ヘルパーは外出先・外出目的を記した日々の活動記
録をつける。(サービス提供報告書及び活動記録は、利用者に控えを提出。)
↓
② ヘルパーは、事業所にサービス提供報告書及び活動記録を提出して実績を報告。
↓
③ 事業所はヘルパーからの報告書類を集計し、請求データを作成。
↓
④ 事業所は「サービス提供報告書」の写しを翌月10 日までに横浜市健康福祉局障害福
祉課に提出。同時に、国保連支払システムに請求データを送信。
↓
⑤ 横浜市で「サービス提供報告書」及び請求データを審査。(承認・否決の処理)
↓
⑥ 承認された請求データに基づき、審査月の翌月15 日にサービス費を事業所に支払う。
(例:3月サービス提供分を4月10 日までに請求して承認された場合、支払いは5 月15 日)
↓
⑦ 事業者は利用者に、サービス内訳やサービス費を記した「代理受領通知」を提出。
また、利用者負担のある方(市民税課税者)には、利用者負担額(1割・上限有)を請求。
依頼:移動介護のサービス利用申込み
★移動介護実施
① 報告書
記入
サービス提供:移動介護従事者派遣
② 報告書提出
移動支援事業所
利用者宅
利用者 移動介護従事者
国保連支払システム
横浜市
③ 請求データ
作成
⑦ 代理受領通知・利用者負担請求
⑤ 請求審査
⑥ サービス費
支払い
④ 請求データ
④ 報告書(写)提出
横浜市政記者、横浜ラジオ・テレビ記者 各位
横浜市障害者移動支援事業(移動介護事業)等において架空請求を
行った事業所の登録取消等について
〔 追加資料 〕
1 平成17年8月~2008年(平成20年)8月の間における総請求額
総請求額 1億30,62万4,864円
(内訳)
・移動支援事業分 84,52万0,167円
・居宅介護事業分 46,10万4,697円
2009年(平成21年)3月24日
健康福祉局 障害福祉課